姿勢すっきり改善体操!
「良い姿勢」とは、どのような姿勢でしょうか?背筋をのばして、胸をはってなどと考えられると思います。
実は、この「良い姿勢」にも基準があるのです。
立っている姿勢を側面から見た時、下から、くるぶし、膝の中央、股関節(大転子)、肩(肩峰)、耳たぶまでが垂直線上にある姿勢が良い姿勢といわれています。(右図)
良い姿勢を保つことは大事とわかっていても長続きしない…。そう感じる人も多いのではないでしょうか?
姿勢が崩れるポイントは二つ。
- 姿勢を保持するための筋力が低下する。
- ①によって崩れた姿勢を長時間とることにより、肋骨、胸椎(胸郭)の動きが低下し、ますます姿勢を保持する筋肉が働きづらくなり、胸郭の動きが硬くなる。
この悪循環の繰り返しなのです。
こうなると、背筋を伸ばそうとしても良い姿勢を保つことができず、猫背や、左右の肩の高さが違う、背骨がまがるなどの不良姿勢ができあがっていきます。肩こりや腰痛も誘発します。
このようにできあがってしまった不良姿勢を改善するポイントは、
- 肋骨、胸椎(胸郭)の動きを引き出す。
- 姿勢を保持するための筋肉の働きを高める。
この二つです。
毎週金曜に開催している「姿勢スッキリ改善教室」で行っている良い姿勢を保ちやすくするための体操を紹介しましょう。
まず、肋骨、胸椎(胸郭)の動きを引き出す体操です。
仰向けで膝を立てて、両手をバンザイします。大きく息を吸って胸の広がりを感じてください。左手で右の手首を持ち右の肘が床につくまで両腕を左側に、両膝は右側に、息を吐きながら倒して体(胸郭)をねじります。反対側も同様に行うようにしてください。
続いて、姿勢を保持するための筋肉の働きを高める体操です。
膝を立てて仰向けになります。息を吐きながらウエスト全体が細くなるのを感じます。ズボン全体にゆるみができるような程度で十分です。ウエストが全体的に細くならない場合はまずこの呼吸の練習をゆっくり丁寧に行うようにしてください。
全体的に細くすることができたら、その状態を維持して呼吸を続けていきます。呼吸をするときも、ウエストはずーっと細いままです。ここまででもなかなか大変だと思います。
そこもクリアできた!という人はその状態を維持したままゆっくり手をあげたり、足をあげたりしてみましょう。降ろすときも含めてウエストを細いまま維持できたら大成功です!
いずれの運動においても腰などに痛みや違和感がある場合は中止してください。
日頃から良い姿勢について再認識し、少しずつでも良い姿勢を保ちやすくする運動を行い、すっきり楽に生活を送りましょう!
浜脇整形外科 理学療法士 能登 徹