大人も変わる四つ這い運動!
「次は何して遊ぶのー!?」毎月第1、2、4土曜は、浜脇整形外科リハビリセンターの3階から子どもたちの元気な声が聞こえてきます。
「上手に自分の体を使う」「楽しく思いっきり体を動かす」という経験を通じて、心と体の根っこづくり、けがをしにくい体づくりを目的に体操教室を開催しています。
今回は、教室で行っている体操の中から、子どもたちはもちろんのこと、大人でも変化を感じられる四つ這い運動についてお伝えしようと思います。
■基本の動き―四つ這いで変われるからだ
みなさんは、きちんと四つ這いができますか?
まず、手足の位置です。手は肩関節から真っすぐおろした位置、足は股関節から真っすぐおろした位置に膝関節がくるように置きます。
・四つ這いの正しい姿勢とは!?
○肩甲骨からお尻まで、一直線になっている
○手足は、肩関節と股関節から真っすぐに置く
鏡で確認したり、人に見てもらいながらチェックしてみましょう。
※変形性膝関節症と診断されている、または膝に怪我や痛みがある人は行わないように。
■四つ這いの崩れた姿勢
お腹や背中周りの働きが弱い、股関節や肩甲帯周りの安定性が低い人は、つい以下のような姿勢になってしまうことがあります。その場合もできるだけ、基本の姿勢に近づけるようにしてみてください。弱い部分を使っているのを感じると思います。
↑肩甲骨からお尻までが曲がっている
↑肩関節と股関節からまっすぐ手足がつけられない
■四つ這いのまま手足を伸ばす
四つ這いの基本の姿勢が楽に取れた人は、その姿勢を保ったまま、片手や片足を真っすぐ伸ばしてみましょう。手足を上げた時に、基本の姿勢を維持することが難しかったり、肩関節や股関節が捻じれたりしてないですか?もう一度姿勢をチェックしてみましょう。
○正しい姿勢
△崩れた姿勢
↑手足が斜めに上がっている
↑体が横にズレている
いかがでしたか?結構難しく感じませんか?
このような四つ這いの動きは、体幹の働きを高め、体のバランスを上手くコントロールするので、腰痛体操としてもよく用いられています。
体幹の働きが弱くなると、肩こりや腰痛などを引き起こし、姿勢も崩れていきます。
まずは、基本の姿勢に近づけてこの運動ができるように。上手くできる人は手足を対角線上(例:右手左足)に上げられるようチャレンジしてみましょう。
ハンマー投げオリンピック選手である室伏広治選手も、35歳を過ぎたころ、体のバランスが崩れやすくなってきてしまったそうです。そんな時、赤ちゃんの発育発達に着目し、この運動をトレーニングに応用することで、37歳にして再びメダルを獲得することができたと言われています。
四つ這い姿勢、四つ這いで動くハイハイは子どもたちの発育発達を促すことはもちろん、大人にも姿勢改善、腰痛・肩こりの予防や改善が期待できます。
手軽にできる四つ這いトレーニング。子どもと一緒にハイハイを遊びとして取り入れてはいかがでしょうか。体の基本の動きを見直せますよ。
浜脇整形外科 理学療法士 問可雄介