食材選びのマニュアル ~たんぱく質~
たんぱく質とは英語でProtein(プロテイン)。由来はギリシャ語の「まず第一に重要な」という意味です。それほどたんぱく質は身体にとってなくてはならないものです。
たんぱく質は筋肉・内臓・皮膚・爪・髪など人の身体の様々な部分を作るのに欠かせない栄養素です。今回はたんぱく質の中でも「必須アミノ酸」に着目して、アミノ酸スコアを使って朝食を見直す方法についてお伝えします。
私たちの身体はたった20個のアミノ酸の複雑な組み合わせによって作られています。このうち9つのアミノ酸は人の身体では作り出すことができないため、「必須アミノ酸」と呼ばれています。「必須アミノ酸」は食事から取り入れる必要がありますが、全てのたんぱく質が9つの「必須アミノ酸」を含んでいるわけではありません。この9つの「必須アミノ酸」が食材にどれくらい含まれているのかを点数化したのがアミノ酸スコアで、スコアが高いほど「必須アミノ酸」をバランスよく含んでいます。
鶏肉 100 サーモン 98 いんげん豆 67
牛肉 100 さんま 96 グリンピース 68 豚肉 100 豆腐 92 かぼちゃ 68 牛乳 100 枝豆 92 じゃがいも 68 スキムミルク 100 おから 91 豚肉ソーセージ 63 ヨーグルト 100 豆乳 86 アーモンド 50 卵 100 えび 84 ほうれん草 50 鰹節 100 あさり 81 トマト 48 ツナ 100 いか 71 とうもろこし 42 いわし 100 ひよこ豆 69 小麦 37 |
日本栄養士会/UC DAibiis amino sokore
このアミノ酸スコアを使って、実際の朝食について考えてみましょう。
<和食>日本人の主食である米はアミノ酸スコア65です。ご飯にはアミノ酸スコア100の卵や肉、魚と組み合わせて食べましょう。具だくさんの味噌汁、野菜のお浸し、根菜の煮物などを加えると、更にバランスがよくなります。
<洋食>パンの材料である小麦はアミノ酸スコア37です。朝食をパンだけで済ませるのではなく、卵やヨーグルトなどアミノ酸スコアの高いものと組み合わせて食べましょう。野菜サラダや果物などを加えると更にバランスがよくなります。
朝食はパターン化している人が多いため、日々の朝食を見直すことは食事改善の第一歩です。ご飯と漬物だけ、パンとコーヒーだけで朝食を済ませるのではなく、他のものと組み合わせて食べることが大切です。
メディアで「○○がいい」と報道されれば、その食材が売り切れるという現象が続いています。この記事を読んでおられる皆さんはそんな情報に振り回されることなく、日々の食事を大切に過ごしていただけることを願っています。