”ひと手間”が誤嚥予防への第一歩

食道へ送られなければならない食べ物が、気管に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」。食べ物や唾液に混じって細菌が肺まで到達すると炎症を起こし、誤嚥性肺炎になる危険性が高まります。誤嚥しないためには、一人ひとりの噛む力、飲み込む力に合わせた工夫が必要です。そこで今回は、飲み込みにくく誤嚥しやすい食品と、少し手間をかけるだけで飲み込みやすくなる調理の工夫などについてご紹介しましょう。

調理の工夫

1、とろみをつける

煮物の煮汁や炒め物にとろみをつけると、具材と汁気がからまって、飲み込みやすくなります。パサパサしたものは、口の中で唾液とまとまりにくいので、あんかけにしてまとめると良いでしょう。和え物は、練り胡麻や大根おろし、山芋などと和えると飲み込みやすくなります。

とろみをつけるには、片栗粉やくず粉は加熱する必要がありますが、市販のとろみ剤(とろみ調整食品)は温度に関係なくとろみをつけることができます。

とろみ剤を使用する際は特性を正しく理解して使用しましょう。

2、軟らかく煮て、しっとりさせる

煮物は、圧力鍋を利用するとより軟らかく仕上がります。煮汁が多めに残るように仕上げ、煮汁とからませてしっとりさせると良いでしょう。また、パンやカステラなどは飲み物にひたすと飲み込みやすくなります。

3、誤嚥しない大きさに切る

食べ物を誤嚥せずにごっくんと飲み込む意識が持てる大きさは、奥歯の上にのる5~8㎜角程度といわれています。そのため、食材は、1㎝以下のサイズに細かく切りましょう。

 

 

 

 

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